一等
遠藤誠之桑沢デザイン研究所
市瀬昌昭桑沢デザイン研究所
米之井小夜子桑沢デザイン研究所
市川良昭桑沢デザイン研究所
尾崎三千子桑沢デザイン研究所
鳥谷修司桑沢デザイン研究所
柳沢武彦桑沢デザイン研究所
岩城健一(協力)桑沢デザイン研究所
木曾志真雄(協力)桑沢デザイン研究所
小畠康(協力)桑沢デザイン研究所
人間は水なくしては生存し得ない一方、そのあつかいには古代から悩まされつづけてきている。水が十分に供給されることが文明発生の必須条件でありながら、十分過ぎる水は雨漏りや湿気、洪水となって、人間生活をおびやかすことになる。多すぎても少なすぎても困るのが水なのである。
「雨露をしのぐ」という言葉からもうかがえるように、建築のもっとも基本的な役割は正に雨露をしのぐことである。しかし今日、防禦の姿勢のみで水に対することは正しくない。水に対して細心の配慮をはらいながらも、水と共存し、水を積極的に活用することがかんがえられなければならない。それによって空間が豊かになり、生活に潤いをもたらすことができるからである。
ここでいる「水」とは、雨水であって、結露であっても、池や水槽、浴室や厨房、冷房のための水、空間の外部にある水などのいずれであってもかまわない。また「身近な空間」とは、日常生活に関わりのあるそう大きくない空間で、自分が本当に身近に感じられる空間であれば何でもよい。そして水と空間の関わり方は、ただ機能的な関係だけでなく、その空間により豊かにするものであることが望ましい。審査にあたっても、その空間の構成やプランよりも、水との関わり合いを重視して行きたい。
敷地条件、規模、構造、使用材料などは応募者が自由に設定してよい。
素晴らしい「水と関わり合いをもつ身近な空間」の創造を期待する。
審査委員長 | 芦原 義信 | 東京大学教授 |
審査委員 | 西沢 文隆 | 坂倉建築研究所長 |
審査委員 | 池原 義郎 | 早稲田大学教授 |
審査委員 | 林 昌二 | 日建設計東京事務所副代表 |
審査委員 | 宮脇 檀 | 宮脇檀建築研究室長 |
審査委員 | 土橋 隆 | 日新工業社長 |