課題

地下室のある都市型住居

課題文

現在、日本の社会構造は都市化への傾斜を深めつつありますが、その中で住居は、居住環境条件の悪化、地下の高騰による敷地の狭小化など、いちばんの矛盾と困難な問題を抱えています。しかし住居を抜きにしては、都市の存立を考えることはできません。都市は人間がより豊かに生活し、より快適に住むための場所でなければならないのです。建築家としてはそのために、現代に相応しい都市型住居のさまざまな可能性を追求しなければならないと思います。
今回の課題は、そのひとつであり、国の施策としても検討されはじめている「地下室のある都市型住居」です。
横への拡がりには厳しい制約のある都市空間の中で、縦への住空間の展開を考えようというものです。住居の地下室というと、日本ではまだあまり利用されておらず、暗くじめじめした空間を想像しがちですが、現代の建築技術はそうしたイメージを払拭し得るものを十分保持していることはいうまでもありません。仕方なしに地下空間を利用するということではなしに、2~3階になるであろう上階と合わせて、現代の都市に積極的に住むことができる住空間の構成を考えて下さい。半地下を含めて考えてもかまいません。利用の方法としては、収納場所としてはもちろん、接客空間、ピアノ練習室、ホビー室、DEN、寝室など、さまざまな可能性があると思います。
敷地、規模、階数、構造形式、家族構成など、課題の趣旨を生かすかたちで、各自自由に設定して下さい。創意あふれる応募案を期待しています。

結果発表

一等

橋本信人高島一級建築士事務所 25歳

二等

高橋昭弘三輪正弘環境造形研究所 26歳

神蔵芳彦匠工房 26歳

二等

鈴木敏彦工学院大学 24歳

三等

井口浩明治大学 22歳

三等

和久田数臣日本大学 22歳

三等

長谷川清環境技術研究所 26歳

佳作

小林志郎デザム建築事務所 32歳

佳作

久保清一大阪芸術大学 28歳

高岡良光大阪芸術大学 23歳

末松利紀大阪芸術大学 19歳

佳作

紺野登博報堂 28歳

佳作

橋爪潔神奈川大学 23歳

野中則義神奈川大学 23歳

武甕延雄神奈川大学 22歳

佳作

米谷清治竹中工務店 30歳

寺下信義竹中工務店 24歳

佳作

吉本光宏早稲田大学 24歳

佳作

ジェフリー・レメヅREMEZ ARCHITECTS 30歳

デボラ・レメヅREMEZ ARCHITECTS 27歳

佳作

鈴木敬鈴木敬意匠建築事務所 29歳

中村康治鈴木敬意匠建築事務所 27歳

佳作

付克誠北京精華大学 45歳

朱幼宣北京精華大学 25歳

佳作

大谷郁朗大建企画設計 23歳

賞金

  • 1等[1点]
  •  
  • 100万円
  • 2等[2点]
  •  
  • 各30万円
  • 3等[3点]
  •  
  • 各10万円
  • 佳作[10点]
  •  
  • 各5万円
全て税込

審査委員

審査委員長 芦原 義信 武蔵野美術大学教授
審査委員 大高 正人 大高建築設計事務所所長
審査委員 黒川 紀章 黒川紀章建築都市設計事務所所長
審査委員 宮脇 檀 宮脇檀建築研究室所長
審査委員 相田 武文 相田武文設計研究所所長
審査委員 土橋 隆 日新工業社長