課題

メモリアル・ホール

課題文

この日新工業建築設計競技は、お陰様を持ちまして、今回で第20回を迎えることになりました。これもひとえに建築界の皆様方のご支援、ご指導の賜物と厚く感謝申し上げる次第です。
今回はそうした記念の意味を籠めまして「メモリアル・ホール」を課題とします。 近代建築以前、記念構造物や記念碑の設計は、建築家の重要な仕事でした。ところが新しい時代をリードした機能主義の思想においては、記念性は非合理的なものとしてそれらに付随していた装飾とともに否定されました。効率的近代社会の確立が急がれた時期でもあったからです。しかし現在、時代に則した記念性が再び求められているようになってきています。
それはかつてのような装飾や威厳に溢れたものではなく、親しみのある記憶を呼び戻し、よりよい社会づくりに思いを馳せさせるような記念性です。国や地域にとっての記念すべき出来事や人物、あるいはまち起こしに寄与する自然現象などを想定して、それらに相応しい記念性を感じさせるメモリアル・ホールを考えて下さい。またホールといっても集会や音楽・演劇のためのものだけではなく、展示ホールあるいは地域社会に根付くような小さな施設等でもよいと思います。
均一化した社会を理想とした近代思想を超えて、メリハリのある社会やまちの構成が豊かさの指標ともなりつつあります。メモリアル・ホールは、そうした地域社会の魅力的な拠点としての役割を果たすものでありたいと思います。
何をどうメモリアル=記念するかを考え、地域の人びとに親しまれ、社会の記憶に組み込まれるようなメモリアル・ホールを提案して下さい。時代精神としての記念性を表現した応募案を期待しています。
なお、20周年の記念企画も予定しております。ご期待下さい。

結果発表

一等

武藤成基法政大学大学院 23歳

二等

渡辺博文神戸大学大学院 23歳

二等

王昀東京大学 30歳

宁晶フリー 25歳

三等

中村殻法政大学大学院 24歳

三等

砂田哲正日本大学大学院 24歳

加藤宏承日本大学大学院 23歳

三等

山本起久長崎総合科学大学 22歳

原田美代長崎総合科学大学 21歳

森村厚長崎総合科学大学 21歳

佳作

片山華子日建設計 26歳

佳作

日高洋フリー 24歳

佳作

渡辺ゆたか東京大学大学院 23歳

金子俊介東京大学大学院 24歳

佳作

三浦昌人神奈川大学 3歳

豊田健太郎(協力)

佳作

飯田光好協和エンジニアリング 51歳

佳作

寺島和義東京芸術大学大学院 24歳

佳作

大宮司勝弘東海大学大学院 26歳

佳作

張在元東京大学

Alvaro VARELA(協力)

Andrew CRABTREE(協力)

佳作

陳喆内蒙古工学院 29歳

佳作

方飛24歳

景泉(協力)

魯英灿(協力)

賞金

  • 1等[1点]
  •  
  • 130万円
  • 2等[2点]
  •  
  • 各50万円
  • 3等[3点]
  •  
  • 各20万円
  • 佳作[10点]
  •  
  • 各10万円
全て税込

審査委員

審査委員長 芦原 義信 芦原建築設計研究所所長
審査委員 大高 正人 大高建築設計事務所所長
審査委員 黒川 紀章 黒川紀章建築都市設計事務所所長
審査委員 葉 祥栄 葉デザイン事務所所長
審査委員 横川 健 横川設計工房所長
審査委員 竹山 聖 京都大学助教授
審査委員 相臺 淳吉 日新工業社長