一等
田代朋彦明治大学大学院研究
食生活の多様化が進むなかで、それを文化としてデザインすることが、さまざまに試みられている。そうした多用な食生活に対応して、レストランでは、いろいろな食文化の演出が展開される。また、レストランは食事をするだけでなく、人と人とがコミュニケーションするパブリックスペース、交流の場でもある。学生が一日中たむろする学生食堂とか、オフィスで働く人が一息ついたり、気軽な打合せや商談などに使うカフェなど、人びとが集まる、会うことが主目的で、飲食はそのためのきっかけに過ぎないような、日常生活の一部となっている場も都市空間には多くある。
レストランの環境となる「水上」は、池であっても、湖であっても、川であっても、海であってもよい。風光明媚な自然と一体となるようなリゾートライフに対応した水上レストランもあるだろうし、都心の一角にある水辺につくられた憩いの場となる水上レストランもある。涼をとるため川床に大きく張り出したテラスがある水上レストランもあるだろう。
スケールやスタイルは自由に発想して欲しい。ただしその環境との関係はしっかりと捉えたい。風景の中に建築としてどう位置づけられるか、食事をしながらの眺望はどうか。周りの環境やランドスケープへの提案もあるとよい。
そこにあらわれるのは、水上の楽園をも彷彿とさせる水上レストランかも知れない。
具体的で想像力に満ちた「水上レストラン」の提案を求めたい。
審査委員長 | 北川原 温 | 建築家 |
審査委員 | 三栖 邦博 | 建築家 |
審査委員 | 光井 純 | 建築家 |
審査委員 | 吉松 秀樹 | 建築家 |
審査委員 | 西沢 立衛 | 建築家 |
審査委員 | 相臺 公豊 | 日新工業株式会社社長 |